ビジュアライゼーション タイプを選択するためのベスト プラクティス
優れたビジュアライゼーションは、多くの値の間の関係をわかりやすく表現し、ひと目でデータの分析を可能にします。Qlik Cloud Analytics は幅広い Qlik Sense ビジュアライゼーション、チャート、分析を備えています。チャートと分析はそれぞれ目的も方法も異なりますが、データの視覚化に優れています。チャートのデータから読み取る内容を決定して、チャートと分析を選択する必要があります。
使用するビジュアライゼーションが分からない場合は、Qlik Sense で推奨を得ることができます。分析では、チャートから始めるのではなく、分析を使って分析するタイプから始めることができます。詳細については、「分析を作成および編集する」を参照してください。インサイト アドバイザー はビジュアライゼーションの作成にも役立ちます。詳細については、「インサイト アドバイザー でのビジュアライゼーションの作成」および「インサイト アドバイザー 推奨チャートを使用したビジュアライゼーションの作成」を参照してください。
次に、データを表示する目的、およびその目的を達成するために推奨されているチャートと分析タイプの一覧を示します。
比較の表示
比較チャートを使用して、値を相互に比較します。このチャートは、カテゴリ間の違いや時系列での値の変化など、値の違いを示します。
チャートの比較から、次のような質問への回答が得られます。
- 今年、総売上高が最も高かったのはどの製品か。
- 直近の 24 か月での製品の販売量の推移はどうだったか。
次の分析は、比較を表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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比較分析 | 軸の複数のメジャーを表示します。 |
ランキング分析 | 軸を、メジャーへの寄与順に表示します。 |
ランキング (グループ化) 分析 | 階層軸を、メジャーへの寄与順に表示します。 |
時間の経過による傾向分析 | 時間の経過に伴うメジャーのパフォーマンスを表示します。オプションで軸ごとに分類されます。 |
同じ軸について異なる値を比較したい場合は、並列ステートを使用できます。詳しくは「並列ステートを使用した比較分析」を参照してください。
関係の表示
関係チャートを使用して、値の相互の関係を調査します。関係チャートを使用すると、データの相互関係、外れ値、データのクラスターを知ることができます。
関係チャートでは、次のような質問への回答が得られます。
- 広告費と製品の販売量には相互関係があるか。
- 地域ごとの損益の違いはどうか。
チャートの種類 | 共通の目的 |
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散布図 | 軸に対する 2 つまたは 3 つのメジャーの関係の表示 |
次の分析は、関係を表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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クラスタリング (k 平均法) 分析 | 統計アルゴリズムを使用して、軸に関連付けられたメジャーのクラスターを表示します。 |
相関分析 | 2 つの項目間の関係の強度を表示します。 |
相互情報分析 | ソース項目とドライバー項目間の依存関係を検出して表示します。 |
相対的重要度分析 | 全体に寄与する軸の相対的な重要度を表示します。 |
構成の表示
構成チャートは合計値を取得し、合計値の構成内訳を示します。構成チャートは、合計値の現在の構成を示す静的なものとすることも、時系列での合計値の構成の変化を示すようにすることもできます。構成チャートは、合計値のパーセンテージまたは合計値内の固定値によって構成内訳を表示できます。
構成チャートでは、次のような質問への回答が得られます。
- 総売上高の何パーセントがどの領域のものか。
- 各部門での過去 1 年の四半期の総予算の割り当てはどうか。
チャートの種類 | 共通の目的 |
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棒グラフ | 短期間での値の構成変化の表示 |
折れ線グラフ | 長期間での値の構成変化の表示 |
円グラフとドーナツ チャート | 値の静的構成の表示 |
ウォーターフォール グラフ | 合計に対する累積または減算を含めた値の静的構成の表示 |
ツリーマップ | 合計に対する値の累積の静的構成の表示 |
次の分析は、構成を表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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内訳分析 | 複数の軸を寄与順に表示します。 |
時系列分解分析 | 時間系列をトレンド、季節性、残差の要素に分解します。 |
時間の経過による傾向分析 | 時間の経過に伴うメジャーのパフォーマンスを表示します。オプションで軸ごとに分類されます。 |
フォアキャストによるトレンド分析 | 現在と将来の期間の予測とともにメジャーを表示します。 |
年初来分析 | 前年同期の軸の比較を表示します。 |
分布の表示
分布チャートは、データ内の値がどのようにグループ化されるかを調べるのに使用します。分布チャートは、データの形状、値の範囲、発生しうる外れ値を表示します。
分布チャートでは、次のような質問への回答が得られます:
- 年齢グループごとの顧客の人数はどうか。
- サービスの利用状況が最も高い都市はどこか。
チャートの種類 | 共通の目的 |
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ヒストグラム | 時間間隔をまたいだデータ分布の表示 |
散布図 | 2 つのメジャーの分布の表示 |
分布プロット | 軸のメジャー値の分布の表示 |
ボックス プロット | 数値データの範囲と分布の表示 |
次の分析は、分布を表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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概要分析 | 1 つ以上の軸のメジャーの分布を表示します。 |
パフォーマンスの表示
パフォーマンス チャートでは、パフォーマンス メジャーの概要が確認できます。ユーザーはパフォーマンス チャートを見て、結果が予想通りであるかどうかとメジャー値をすばやく確認することができます。
パフォーマンス チャートでは、次のような質問への回答が得られます。
- この四半期の総売上高はどうか。
- この四半期の総売上高はその四半期の売上予想どおりか。
- この製品ラインの実績は、他の製品ラインと比較してどうか。
チャートの種類 | 共通の目的 |
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ブレット チャート | 複数の軸のメジャーの実績の比較。 |
ゲージ | そのパフォーマンスを瞬時に理解するためのパフォーマンス値の表示 |
KPI | 1 つまたは 2 つのパフォーマンス メジャーの表示 |
テキストと画像 | テキストまたは画像付きの複数のメジャーの表示 |
次の分析は、パフォーマンスを表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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異常 (スパイク) 分析 | 時系列のスパイクやディップを含む大きなデータ変動を検出して表示します。 |
異常 (トレンド) 分析 | 時系列セグメント間の変化点を含む急激なデータ変動を検出して表示します。 |
クラスタリング (k 平均法) 分析 | 統計アルゴリズムを使用して、軸に関連付けられたメジャーのクラスターを表示します。 |
プロセス制御 (平均) 分析 | 期待値の全体平均と比較した時間の経過に伴うメジャーを表示します。 |
プロセス制御 (移動平均) 分析 | 計算された 2 つのコントロール制限間における時間のメジャーのパフォーマンスを表示します。 |
データの表示
データ チャートには、データのビジュアライゼーションではなく、詳細データが表示されます。データ チャートは正確な値を表示する必要がある場合、個々の値を比較したい場合に有効です。
データ チャートでは、次のような質問への回答が得られます。
- 今月の各取引の記録はどうか。
- 各顧客に対する製品グループごとの各アイテムの数量と売上高はどうか。
地域の表示
地理チャートは、マップ上にデータを地点またはエリアとして表示し、地域別にデータを視覚化することができます。
地理チャートでは、次のような質問への回答が得られます。
- サービスの利用状況が最も高い都市はどこか。
- 顧客の最も多い国はどこか。
チャートの種類 | 共通の目的 |
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マップ チャート | 地点またはエリアごとにデータを地域別に表示 |
次の分析は、地域を表示するためのチャートを作成するのに役立ちます。
分析タイプ | 共通の目的 |
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内訳 (地理空間) 分析 | メジャーに対する地域の寄与を表示します。 |
目的に合った標準のチャートが存在しない場合
Qlik が提供するバンドルのコントロールまたはオブジェクトを使用できます。
データを可視化するために提供されている標準のチャートの中に、要件に適したチャートが存在しない場合は、カスタム ビジュアライゼーション オブジェクトも作成できます。
詳細については、「カスタム オブジェクトを使用したビジュアライゼーションの作成」を参照してください。