寄与度を計算するためにテーブルで相対数を使用
この例では、1 つの軸テーブルで寄与度を計算するために相対数修飾子を使用する方法を示しています。
データセット
この例では、Qlik Sense Tutorial - Building an App で利用可能なデータ ファイルを使用します。チュートリアルをダウンロードして展開します。このファイルは Tutorials source フォルダで利用できます:Sales.xls
ファイルをダウンロードするには、Tutorial - Building an App に移動します。
データ ファイルを空のアプリに追加します。ロードされるデータセットには販売データが含まれます。
メジャー
マスター アイテムで作成したメジャーを売上量として使用します:
- 数式 Sum(Sales) を使用する Sales。これは売上量の合計です。
ビジュアライゼーション
フィルター パネルをシートに追加し、次のデータ プロパティを設定するところから始めます。
- 軸:Product Group。
さらにテーブルをシートに追加し、次のデータのプロパティを設定します。
- 軸:Year(Date.Year).
- メジャー: Sales、 以前作成されたメジャー。
次のテーブルが作成されます。列は、年、および各年の売上高の合計を示しています。
[数値書式] は [通貨] に、[書式パターン] は [$ #,##0;-$ #,##0] に設定されていることを確認します。
チャートのタイトルがその内容を表すようにすることをお勧めします。加えて、各列のタイトルを変更して、何を表しているかを反映することも検討しましょう。最初に加えた列は Year で、2 番目の列には Sales per year が含まれています。
相対数
フィルター パネルを使用して特定の製品グループを選択することにより、年ごとの売上高と売上高の合計を表示することはできます。しかし、それでは寄与度の正しい比較を示せないでしょう。その代わりに、相対数を使用して得られるパーセンテージを製品グループの寄与度とします。相対数の計算の元になるパラメータを変更すると異なる寄与度が計算でき、より多くの洞察が得られます。
製品グループの売上高に対するある年の寄与度
選択する際に、特定の製品グループの売上高合計に対して各年がどれほど寄与したかを表示するには、3 番目の列を追加する必要があります。
次の手順を実行します。
-
[プロパティ] で Sales per year を右クリックし、[複製] を選択します。
この複製メジャーを相対数として使用するには、修飾子を適用します。
次の手順を実行します。
-
[詳細オプション] をクリックします。
- プロパティ パネルで、[メジャー: Sales per year] で [修飾子] を 「Relative numbers」に設定します。これにより、メジャーは相対数として機能します。
- [修飾子 > 選択範囲] を Current selection に設定します。これにより、修飾子は任意の選択条件に相対して計算されるようになります。
- [修飾子 > 軸範囲] の初期設定は、Disregard dimension です。これにより、修飾子は合計に相対して計算されるようになります。
- [数値書式] は [カスタム] に、[書式パターン] は [#,##0%] に設定されていることを確認します。
- [ラベル] を Contribution to total sales of current selection などの分かりやすいものに変更します。
テーブルは次のようになります。最後の列は、選択した製品グループの売上高合計に対する各年の寄与度を表しています。
売上高合計に対する製品グループの寄与度
すべての製品グループの売上高合計に対して、特定の製品グループの年ごとにおける売上高がどれほど寄与したかを表示するには、4 番目の列を追加する必要があります。
次の手順を実行します。
-
プロパティ パネルで Contribution to total sales of current selection を右クリックし、[複製] を選択します。
Relative numbers 修飾子を再び適用しますが、今回は異なるプロパティを使用します。
次の手順を実行します。
- 詳細オプションで、[修飾子 > 選択範囲] を Disregard selection に設定します。これにより、修飾子は任意の選択条件にかかわりなく計算されるようになります。
- [修飾子 > 軸範囲] は、既に Disregard dimension に設定されています。これにより、修飾子は合計に相対して計算されるようになります。
- [ラベル] を Contribution to total sales from all years などの分かりやすいものに変更します。
以前のメジャーを複製したため、[数値書式] と [書式パターン] は既に設定されています。
テーブルは次のようになります。最後の列は、3 年間すべての売上高合計に対する選択した製品グループの寄与度を表しています。
これまでは、いずれの選択もしていないため、最後の 2 つの列は同一の値になっています。
年ごとの売上高に対する製品グループの寄与度
その年の売上高に対して、特定の製品グループの売上高が、その他すべての製品グループと比較してどれほど寄与したかを表示するには、5 番目の列を追加する必要があります。
次の手順を実行します。
-
プロパティ パネルで Contribution to total sales from all years を右クリックし、[複製] を選択します。
Relative numbers 修飾子を再び適用しますが、今回は異なるプロパティを使用します。
次の手順を実行します。
- 詳細オプションで、[修飾子 > 選択範囲] を Disregard selection に設定します。これにより、修飾子は任意の選択条件にかかわりなく計算されるようになります。
- [修飾子 > 軸範囲] は、既に Respect dimension に設定されています。これにより、修飾子は各軸の値に相対して計算されるようになります。
- [ラベル] を Contribution to sales of each year などの分かりやすいものに変更します。
テーブルは次のようになります。最後の列は、3 年間すべての売上高合計に対する選択した製品グループの寄与度を表しています。
これまでは、いずれの選択もしていないため、最後の列は、各年におけるすべての製品グループの年ごとの寄与度を表しています。
選択の実行
これで、相対数を一段と洞察が得られるほかのものに変更するための選択ができるようになります。
次の手順を実行します。
- ツールバーで[ 編集の完了] をクリックします。
- 製品グループのフィルター パネルから Canned Products を選択します。
テーブルは次のようになります。
探索
テーブルは、各年の相対的売上高を表しています。異なる寄与度の列があるために、相対数をメジャー修飾子として使用すると、売上高合計に対する各製品グループの寄与度への理解が一段と高まります。Contribution to total sales of current selection 列から、Canned Product の売上高の 40% は 2012 年に計上され、2014 年に売上高が大幅に落ち込んだことが分かります。Contribution to total sales from all years 列から、3 年間すべての売上高合計の 8% が、2012 年の Canned Product の売上高によるものであることが分かります。Contribution to sales of each year 列からはさらに、2012 年の Canned Product の売上高がその年の売上高の 21% を占め、2014 年も同様であったことが読み取れます。