連想選択モデル
Qlik Sense では、選択が主な操作です。選択により、Qlik Sense にロードされたデータのサブセットがフィルターされます。選択は、特定の項目に焦点を当てたい場合に使用します。Qlik Sense は異なる状態に基づいて、値を色分けします。
選択を Qlik Sense の入力として考えることができます。Qlik Sense によって入力が評価され、データ値のカラー コードが出力として表示されます。
- 入力ステート: 実際に行った選択で、項目値が選択されているかどうかは関係ありません。
- アウトプット ステート: 選択の論理的推論を基に、項目値が可能な値がどうかを示します。
選択ステート
値を表す色は、選択に応じて変化します。フィルター パネル、選択リストのアイテム、および選択ツールは、Qlik Sense 特有の色である緑、白、グレーに色分けされます。色により、どの項目値が選択されているのか、代替値となるか、そして可能な値/除外値となるのかを把握できます。
次の表は、どの色がどの状態に使用されているのかを示しています。
選択バーや各選択状態で使用される色は、カスタム テーマを使用して変更できます。カスタム テーマを使用しているアプリで作業している場合、選択内容がこのヘルプ トピックで説明されている色と同じ色で表示されないことがあります。
色 | 状態 |
---|---|
緑 (選択されたことを表すチェックマーク付き) | 選択済み |
白色 | 可能 |
薄いグレー | 代替値 |
濃いグレー | 除外値 |
濃いグレー (選択されたことを表すチェックマークが付いています) | 選択除外値 |
選択ステート
フィルター パネルで 1 つまたは複数の値を選択すると、値が緑色に変わり選択ステートになります。下記の画像では、値 1910s が選択されています。これで、ロードされたデータのサブセットがフィルターされ、フィルター パネルの Decade と Year が選択内容に応じて更新されます。
フィルター パネルには合計 4 つのステートがあります。選択ステート (緑) についてはすでに説明しました。残りは絞込ステート (白)、並列ステート (薄いグレー)、除外ステート (濃いグレー) の 3 つです。それぞれのステートについて、次のセクションで説明します。
絞込ステート
Year フィルター パネルでは 1914 から 1919 までの年が白 (可能な値) で表示されています。これは、これらの値が属する 1910s が Decade で選択されているためです。すべての可能な値は、値 1910 に関連しています。つまり、絞込値から 1 つまたは複数の値を選択することで、選択を絞り込むことができます。
下記の画像では、こうした絞込が行われています。Year フィルター パネルでは、値 1918 が選択されています。
2 つのフィルター パネルで選択することで、絞込値は 1910sと 1918に関連するものだけになります。フィルター パネルの選択項目には論理的な AND 条件が含まれます。したがって、可能な値は 1910s と 1918 の両方に該当するものになります。
この段階で、Yearフィルター パネルに絞込ステートの値は残っていません。これは 1910sと 1918の両方に関連する値が存在しないためです。
並列ステート
Decade フィルター パネルでは 1910s の値が選択されていますが、フィルター パネルのその他の項目については選択値との関係に応じたステートが表示されます。
Decade フィルター パネルの他の値はすべて、代替値を表す薄いグレーで示されています。並列ステートは、その項目で選択が行われていなければ、可能な値になり得た値を示します。1910s 以前の値を選択すると、Decade フィルター パネルの値はすべて絞込値となります。
論理的に、代替値は除外されますが、同一のフィルター パネルの 1 回の選択 (1 つまたはそれ以上の値) でのみ除外されます。Decade で 1910s の選択を解除すると、すべての値が絞込ステートとなります。
値が絞込ステートでも選択自体は可能ですが、その場合には元の選択内容を絞り込む代わりに、新しい選択をすることになります。代替値が役に立つのは、同一セットの選択で代わりの選択肢が利用できることです。例えば、営業担当者のリストがある場合、代替値は、選択された人を助けることまたは選択された人と交代することができる可能性のある営業担当者になります。
除外ステート
選択すると、他のフィルター パネルの値は関連付けがないため、自動的に除外されます。下の画像では、1910s が選択されており、その結果として 1920、1921、1922 は除外されています。1920、1921、1922 の年は 1910s に含まれないことから、除外されている理由は明らかです。Decade の他の値は代替値となります。つまり、除外されてはいるものの選択可能であり、選択範囲を広げることができます。1920s を選択すると値が緑色に変わり、選択ステートになります。
ただし、Year フィルター パネルで可能な値の 1 つを選択すると、代替値として表示されていた Decade の値が代わりに除外されます。これらの値は 1910s だけが選択されていた場合は代替値となっていましたが、2 つ目のフィルター パネルでの選択により、1910sAND1918 の条件に合わない値が除外されます。
選択除外ステート
複数のフィルター パネルで選択を行った場合、「選択除外」という 5 つ目のステートが生じる可能性があります。
前述したように、各項目値には次の 2 つの異なるステートがあります。
- 入力ステート: 実際に行った選択で、項目値が選択されているかどうかは関係ありません。
- アウトプット ステート: 選択の論理的推論を基に、項目値が可能な値がどうかを示します。
最初に選択された後に別の項目の選択で除外された場合、その値は選択除外ステートになります。
選択除外ステートはチェックマークで示され、値が最初に選択され、後に除外されたことを表しています。この点が、一度も選択されたことがない除外値とは異なります。チェックマークが付いた濃いグレーの項目は、対象の値が以前に選択されていたものの、新たな選択によって選択除外値として処理されたことを意味します。
下の画像では、1910s と 1920s の値が最初に選択されていました。1910sと1920sの値はどちらも選択されており (緑色)、Yearフィルター パネル内の値はすべて白色 (絞込値) で示されています。これは、これらの年はすべて 1910 年代または 1920 年代に含まれているため、初回の選択後に論理的な絞込値として認識されたためです。2 回目には、1914、1915、1916 の年が選択されています。その結果 1920s が論理的に除外されるため、1920s はアクティブな選択に含まれなくなります。ただし、1920s が引き続き選択されているため、選択除外値として示されます。つまり、最初に選択されていたものの、後の選択で除外されたことを意味します。一度も選択されなかった除外値と区別するには、チェックマークを確認します。