Qlik DataTransferの構成
Qlik DataTransfer インストールへのアクセス権を持つ管理者は、設定を構成およびカスタマイズできます。設定には、低帯域幅、大容量ファイル、ネットワーク遅延の管理に役立つ、ポート、ログ、データ ストレージ、およびその他の設定が含まれます。設定を変更するには、%Program Files%\Qlik\DataTransfer フォルダーの services.conf ファイルを編集します。
ポートの構成
Qlik DataTransfer は次のポートを使用します。
サービス | ポート | 方向 |
---|---|---|
安全な Web ブラウザ通信 (HTTPS) 情報メモファイアウォールでこのポートを開く必要があります。
|
443 | 発信 |
データ アップロード サービス | 5505 | 内部 |
エンジン サービス | 5506 | 内部 |
コネクター レジストリ プロキシ | 5507 | 内部 |
既定のサービス ポートの 1 つとポートの競合がある場合は、%Program Files%\Qlik\DataTransfer にある services.conf ファイルで変更できます。
ログとデータ ファイルの構成
Qlik DataTransfer ログ ファイルはこちらにあります: %ProgramData%\Qlik\DataTransfer\Log
Qlik DataTransfer データ接続はこちらにあります: %ProgramData%\Qlik\DataTransfer\DataUpload
%Program Files%\Qlik\DataTransfer にある services.conf ファイルで既定のストレージ パスを変更できます。
その他の Qlik DataTransfer 設定の構成
低帯域幅、大容量ファイル、ネットワーク遅延、アプリケーションのリロードのわずかな遅延など、問題の発生やエラーの受信の可能性があるシナリオは複数あります。Qlik DataTransfer は、このようなエラーを回避し、スループットの向上に役立つ構成設定を可能にします。これらのパラメーターは、%Program Files%\Qlik\DataTransfer にある、services.config ファイルで設定できます。
パラメーターの名前 | パラメーターの形式 | パラメーターの例 | 説明と使用方法 |
---|---|---|---|
サーバー ホスト名 |
-o [host] --host [host] |
-o localhost --host localhost |
既定値: localhost localhost 以外のホスト名を変更できます。 |
サーバー ポート |
-p [port] --port [port] |
-p 5505 --port 5505 |
既定値: 5505 5505 がシステムですでに使用されている場合は、変更できます。 |
Qlik Engine ポート |
-e [port] --engine-port [port] |
-e 5506 --engine-port 5506 |
既定値: 5506 5506 がすでに使用されている場合は、変更できます。 |
ログのパス |
-l [folder] --log-path [folder] |
-l [folder] --log-path [folder] |
既定値: C:\ProgramData\Qlik\DataTransfer\Log ログ ファイルが保存される場所へのパス。 |
現在の作業ディレクトリ |
-f [folder] --working-folder [folder] |
-f [folder-path] --working-folder [folder-path] |
既定値:C:\ProgramData\Qlik\DataTransfer\DataUpload このパラメーターで指定することにより、作業ディレクトリを変更できます。作業ディレクトリには構成ファイルが含まれます。 |
デバッグ モード |
-m [true/false] --debug-mode [true/false] |
-m true --debug-mode true |
既定値: false このパラメーターを追加すると、ログがより詳細になります。 |
ポーリングの有効化 | --usePolling | --usePolling | 既定値: 既定値なし データ フォルダーで構成された共有フォルダーのポーリングを有効にします。これは、指定された間隔で共有フォルダーをポーリングするために使用されます。 |
ポーリング間隔 | --pollingInterval [mSec] | --pollingInterval 10000 | 既定値: 100 共有フォルダーをポーリングして更新を取得する間隔 (ミリ秒単位)。–usePolling が有効な場合に使用されます。 |
共有フォルダー接続確認間隔 | --folderCheckInterval [mSec] | --folderCheckInterval 30000 | 既定値: 30000 Qlik DataTransfer は、指定された間隔で共有フォルダーへの接続を確認します。接続が失われると、切断と表示され、次の間隔で確認されます。再び接続すると、DataTransfer は切断後に更新されたファイルをアップロードします。 |
デバウンス遅延時間 | --debounceDelay [mSec] | --debounceDelay 3000 | 既定値: 1000 ファイルが頻繁に生成または更新される場合は、ファイルのアップロードを開始する前に、ある程度の遅延時間を追加できます。これはデバウンス遅延と呼ばれ、データ フォルダー接続にのみ適用されます。 |
アップロード ファイルのチャンク サイズ | --chunkSize [size in MB] | --chunkSize 200 |
既定値: 300 最大値は 300 MB です。チャンク サイズを小さくすると、低帯域幅環境でのアップロードのスループットが向上する場合があります。 |
リモート アプリケーションのリロード遅延時間 | --appReloadDelay [mSec] | --appReloadDelay 30000 | 既定値: 30000 アップロードが完了すると、Qlik DataTransfer は接続で構成された依存アプリケーションへのリロードをトリガーします。この遅延により、依存するアプリケーションに関連する複数のファイルがアップロードされている場合に、ユーザーはアプリケーションの頻繁なリロードを回避できます。 |
アップロードの最小帯域幅 | --minBandwidth [kbps] | --minBandwidth 10240 |
既定値: 25600 この帯域幅は、正しい有効期限 (TTL) を計算するために使用されます。 |
同時アップロードの最大制限 | --maxConcurrentUploads [number] | --maxConcurrentUploads 10 |
既定値: 10 これは、TTL の計算にも使用されます。Qlik DataTransfer は、同時アップロードで帯域幅が均等に割り振られると仮定して、アップロードにかかる時間を算出します。数値を下げることで、より多くの帯域幅を利用できるようになります。 |
再試行の遅延 | --tusRetryDelays [list-mSec] | --tusRetryDelays 2000,5000,10000 | 既定値: 2000、5000、10000、20000、3000 ファイル チャンクのアップロードに失敗した場合、maxConcurrentUploads 設定は再試行の回数と各再試行間の待機時間をコントロールします。また、すべての再試行の遅延の合計を TTL に加算することで、TTL の最大値を推定します。 |
キューの遅延時間 | --queueingDelay [mSec] | --queueingDelay 30000 | 既定値: 30000 同時アップロード キューは、同時にアップロードが許可される最大数を管理します。ファイルのアップロードが開始される前に、キューを構築するために数秒の遅延が発生する可能性があります。ユーザーはこの待機時間を構成でき、キューの遅延と呼ばれます。 |
最大ファイル サイズ | --maxFileSize [size in GB] | --maxFileSize 6.0 |
既定値: 0 ゼロは、Qlik Cloud テナントの最大ファイル サイズのクォータを意味します。これを小さく設定することで、ユーザーが誤って非常に大きなファイルをアップロードするのを防ぐことができます。 |
リソース ビジーの遅延時間 | --resourceBusyDelay [mSec] | --resourceBusyDelay 60000 |
既定値: 60000 |