時系列実験の作業
時系列実験を使用すると、特定の将来の期間に対応するメトリクス (翌週または翌月の売上など) を予測するようにモデルをトレーニングできます。Qlik Predict では、時系列モデルは、グループ化されたターゲットと将来の特徴量をサポートする多変量予測を生成します。時系列予測は、数値ターゲットを含む実験で使用できます。
時系列実験の構成

ユース ケース
時系列予測は、数値メトリクスに対して日付を考慮した予測が必要な場合に役立ちます。時系列予測が有用なシナリオは数多くあり、たとえば以下のようなものがあります。
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売上と財務の予測
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在庫とストックの予測
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エネルギー使用量と需要の予測
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経費の予測
多変量時系列予測
多変量時系列予測とは、2つ以上の変数が関与するシナリオについて、将来のデータを予測することです。時系列実験では、複数のターゲット (グループを介して導入) と複数の特徴量間の時間固有のパターンを探索できます。分類モデルや回帰モデルによる予測とは異なり、時系列予測は特定の日付または時間に特化したものです。たとえば、1 月 1 日から 14 日までの 2 週間の売上を予測するとします。
パート 1: トレーニング データセットの準備
まず、トレーニング データセットを準備します。トレーニング データセットには、一定の時間間隔で測定された過去のデータが含まれている必要があります。 詳細については、「トレーニング データセットの準備」を参照してください。
パート 2: 時系列実験の作成
時系列実験を作成するには、ML 実験を作成し、 [実験タイプ] として [時系列] を選択します。
実験を時系列実験として設定するには、ターゲットは数値で、11 個以上の一意の値を持つ必要があります (ただし、高品質のモデルを作成するには、さらに多くの値が必要です)。また、データセットには、一定の時間間隔で記録された日付または日時情報を含む列が必要です。
次の手順を実行します。
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分析 アクティビティ センターから ML 実験を作成します。「実験の作成」を参照してください。
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トレーニング データセットを選択したら、
[構成を見る] をクリックして、実験構成パネルを展開します。
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[ターゲットと実験タイプ] を展開します。
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ドロップ ダウン メニューを使用してターゲットを選択します。
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[実験タイプ] で [時系列] を選択します。
パート 3: 時系列実験の構成
次に、時系列モデルで予測を実行する際に必要なパラメーターを構成する必要があります。これらのパラメーターは時系列実験に固有のものです。各パラメーターの説明については、「多変量時系列予測の作業」を参照してください。
次の手順を実行します。
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[日付インデックス] で、使用するインデックス列を選択します。
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必要に応じて、 [グループ] と [将来の特徴量] のドロップ ダウン メニューを使用して、モデル トレーニングにターゲット グループと将来の特徴量を追加します。
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[自分のデータに基づく] セクションで、 [予測ウィンドウ サイズ] と [予測ギャップ サイズ] を時間ステップ単位で設定します。
パート 4: その他の実験パラメーターの構成
他の [実験タイプ] と同様に、時系列実験に固有のものではない、実験構成で調整が必要となるその他のプロパティがあります。これらには、次が含まれます。
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特徴量の選択
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アルゴリズムの選択
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特徴量タイプの変更
詳細については、「実験の構成」を参照してください。
パート 5: トレーニングの実行
次の手順を実行します。
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下部のバーで、 [トレーニングを実行] をクリックします。
次のステップ
モデルの分析
トレーニングが完了したら、モデルを分析して品質を評価できます。必要に応じて、さらに実験を繰り返し、結果を改良します。
詳細については、「モデルのレビュー」を参照してください。
モデルの展開と承認
モデルを分析した後、最適なモデルを ML 展開に展開し、予測を実行するためにアクティブ化します。
詳細については、「モデルの展開」および「展開されたモデルの承認」を参照してください。
適用データセットの準備と予測の作成
モデルを展開したら、予測の生成に使用する適用データセットの要件を理解します。「適用データセットの準備」を参照してください。
適用データセットを準備したら、時系列モデルを使用して予測を作成します。次を作成できます。
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バッチ予測
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リアルタイム予測
制限と考慮事項
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時系列実験では、最大 2 つのグループを選択できます。グループとして選択する列はカテゴリである必要があります。この列には数値データを含めることができますが、トレーニング中はカテゴリとして扱われます。
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最大の予測ウィンドウは 180 時間ステップまで設定できます。 詳細については、「最大予測ウィンドウ」を参照してください。
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インテリジェント モデル最適化は時系列実験には適用できません。
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時系列実験では、手動最適化はサポートされていません。
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時系列実験では、ハイパーパラメーター最適化はサポートされていません。
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時系列実験では、タイムアウェア トレーニングはサポートされていません。
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自動フリー テキスト特徴量エンジニアリングは、時系列実験では使用できません。
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時系列実験の日付インデックス列を選択すると、この列には日付特徴量タイプが使用されます。ただし、時系列モデルでは日付特徴量エンジニアリングはサポートされていません。自動エンジニアリングされた日付特徴量は、列から派生できません。
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時系列実験では、ディープ ラーニング アルゴリズムを使用してモデルをトレーニングします。したがって、データのサイズと予測期間に応じて、時系列モデルのトレーニングには通常、回帰モデルや分類モデルよりも時間がかかります。
時系列モデルによる予測の作成に関連する制限については、「制限事項」を参照してください。
チュートリアル
モデルのトレーニングから予測までの時系列予測を示す完全なチュートリアルについては、「チュートリアル - 多変量時系列予測による売上予測」を参照してください。