Window - スクリプト関数
Window() は、複数行から計算を実行して、各行に別の値を生成します。
Window 関数を使用して、次のような演算を実行できます。
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行内の個別の数値と列内の平均値、最大値、最小値を比較する。
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列内またはテーブル全体で、個々の値のランキングを計算する。
Window 関数は、テーブル内のレコード数を変更しませんが、集計、リレーショナル関数、範囲関数と同様のタスクを実行できます。
テーブルに追加するためには、Window 関数に、処理している LOAD ステートメント内のキャッシュがないといけません。例:
ウィンドウは、丸めや基本的な数値演算などの一般的な機能をサポートしています。例:
Window 関数については、スライディング ウィンドウを定義できます。これにより、Window 関数を現行行に適用する際に使用する行数が設定されます。例えば、ウィンドウを 3 つの先行行と 3 つの後続行に設定できます。
構文:
戻りデータ型: LOAD ステートメントによって作成された結果テーブルに追加される新しい項目。
引数:
引数 | 説明 |
---|---|
input_expr |
関数によって計算されて戻された入力数式。集計に基づいた数式である必要があります (Median(Salary) など)。例: Window(Median(Salary)) as MedianSalary
この入力は、集計が適用されていない項目名であることも考えられます。この場合、Window が、Only() 関数がその項目に適用されたかのように処理します。例: Window(Salary,Department) as WSalary
オプションで、入力式にパーティショニングを定義できます。パーティショニングは group by 節によって達成されたグループ化と同じですが、結果が入力テーブルの新しい列に追加される点が異なります。パーティショニングを行っても、入力テーブルのレコード数は減りません。複数のパーティショニング項目を定義できます。 例:
LOAD
Window(Max(Sales), City, 'ASC', OrderDate, Sales > 300)
+ AddMonths(OrderDate,-6) as MAX_Sales_City_Last_6_Mos, Window(Avg(Sales), City, 'ASC', OrderDate, City = 'Portland') + AddMonths(OrderDate,-6) as Avg_Sales_Portland_Last_6_Mos, Window(Max(Sales), City, 'ASC', OrderDate, Sales > 300) + AddMonths(OrderDate,-12) as MAX_Sales_City_Last_12_Mos; LOAD City, Sales, OrderDate FROM [lib://:DataFiles/Sales Data.xlsx]FROM [lib://AttachedFiles/Sales Data.xlsx] (ooxml, embedded labels, table is [Sales Data]);
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partition1, partition2 |
input_expr の後、パーティションはいくつでも定義できます。パーティションは、集計を適用する組み合わせを定義する項目です。集計は、パーティションごとに個別に適用されます。例: Window(Avg(Salary), Unit, Department, Country) as AvgSalary
上記の場合、パーティションは Unit、Department、および Country です。 パーティションは必須ではありませんが、項目の適切なウィンドウ作成に必要です。 |
sort_type, [sort_expr]] |
オプションで、ソート タイプとソート数式を指定します。sort_type には、2 つの値のうち 1 つを使用できます。
sort_type を定義する場合、ソート数式を定義する必要があります。これは、パーティション内で行の順序を決定する数式です。 例: Window(RecNo(), Department, 'ASC', Year)
上記の例では、パーティション内の結果は Year 項目で昇順にソートされます。 情報メモソート タイプとソート数式は、主に RecNo と WRank 関数にのみ必要となります。
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filter_expr |
オプションで、フィルター式を追加します。これは、レコードを計算に含めるかどうかを決定するブール式です。 このパラメータは完全に省略でき、結果は「フィルターなし」となります。 例: Window(avg(Salary), Department, 'ASC', Age, EmployeeID=3 Or EmployeeID=7)
as wAvgSalary) as wAvgSalaryIfEmpIs3or7 |
[start_expr,end_expr] |
オプションで、スライディング ウィンドウ機能の引数を設定します。スライディング ウィンドウには、2 つの引数が必要です。
例えば、3 つの先行行、現行行、次の後続行を含めたい場合: Window(concat(Text(Salary),'-'), Department, 'ASC', Age, Year>0, -3, 1) 先行行と後続行をすべて示すには、Unbounded() 関数を使用できます。例えば、先行行、現行行、後続行を含めたい場合: Window(concat(Text(Salary),'-'), Department, 'ASC', Age, Year>0, UNBOUNDED(), 1) 例えば、現行行から 3 行目と、すべての後続行を含めるには: Window(concat(Text(Salary),'-'), Department, 'ASC', Age, Year>0, 3, UNBOUNDED()) |
例: 集計を含む項目の追加
例 - 特定の値向けにフィルターされた集計を含む項目の追加
例 - スライディング ウィンドウによる項目の追加
制限
Window には、次の制限があります。
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Window はリソースを大量に消費する関数です (特にメモリ)。
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チャートの数式は、Window をサポートしません。
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Window 関数は、他の Window 関数の内側にネストできません。
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Window は、集計関数の内側で使用できません。
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Window は、テーブル全体をスキャンできる必要があります。
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スライディング ウィンドウ機能を使用している場合、WRank()、RecNo()、および RowNo() は、Window と使用できません。