不均衡な QVS クラスタリング
デフォルトで、QlikView Server (QVS) クラスターでは CPU、コア、および RAM についてすべてのノードが平等である必要があります。ただし、ハードウェア仕様が異なるノードを使用することはできます。不均衡なクラスターの設定は、性能の異なるコンピュータをクラスター化する必要がある場合や、サイズが異なるドキュメントを処理する必要がある場合に有用です。
QVS 不均衡クラスタリングを有効化するには、ActivateUnbalancedCluster 構成を変更します。ActivateUnbalancedCluster を有効化することにより、QlikView 管理コンソール (QMC) で CPU affinity とワーキング セットを設定することはできなくなります。代わりに、クラスターの各ノードで QlikView Server (QVS) Settings.ini ファイルを編集することにより、クラスターの設定を管理します。
この機能を使用する場合、完全な CPU Affinity のみがサポートされます (コアの 100%)。
不均衡なクラスターを設定する際は、負荷分散アルゴリズムをアクティブ化する必要があります。これは、特定のニーズに合わせて構成できます。次を参照してください:負荷分散アルゴリズムのカスタマイズ。
QVS 不均衡クラスターの設定
QVS 不均衡クラスターの設定手順は、クラスターが QlikView Web Service (QVWS) と Microsoft IIS (QV 設定サービス) のどちらを使用しているかによって異なります。
QVWS を使用した不均衡 QVS クラスタリング
次の手順を実行してください。
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QVManagementService.exe.config ファイルで、ActivateUnbalancedCluster 構成を true に設定します。デフォルトで、ファイルは C:\Program Files\QlikView\Management Service に入っています。
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QVWebServer.exe.config ファイルで、UnbalancedClusterLoadBalancer 構成パラメータを true に設定します。デフォルトで、ファイルは C:\Program Files\QlikView\Server\Web Server に入っています。
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QlikView 管理コンソール で、[システム] メニューに進み、[セットアップ] を選択し、サービスのリストから [QlikView Web Servers] を選択し、[AccessPoint] タブ、[サーバー接続] に進んで、[負荷分散] 項目で [CPU の RAM オーバーロード] オプションを選択して、不均衡クラスター環境のアルゴリズムを利用します。
過去にロードされたドキュメントに重みを付与するよう負荷分散アルゴリズムををカスタマイズする場合、UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight を UnbalancedClusterLoadBalancerCpuWeight と UnbalancedClusterLoadBalancerRamWeight より高い値に設定します。
UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight の値の設定方法については、「負荷分散アルゴリズムのカスタマイズ」を参照してください。
Microsoft IIS を使用した不均衡 QVS クラスタリング
Microsoft IIS を使用している場合、Internet Information Services (IIS) Manager を使用して IIS 設定に次のパラメータを追加する必要があります。
次の手順を実行してください。
- QVManagementService.exe.config ファイルで、ActivateUnbalancedCluster 構成を true に設定します。デフォルトで、ファイルは C:\Program Files\QlikView\Management Service に入っています。
- Internet Information Services (IIS) Manager を起動します。
- 左側のナビゲーション メニューで、QlikView サービスをインストールするサイトをクリックします。インストールの設定により、デフォルト ウェブ サイト または別のカスタム サイトです。
- 中央ペインの [ASP.NET] セクションで、[アプリケーション設定] をクリックします。
- 右側の [アクション] ペインで、[追加...] をクリックすると、[アプリケーション設定の追加] ウィンドウが開きます。[名前:] の下に UnbalancedClusterLoadBalancer を入力し、[値:] の下には true と入力します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- 右側の [アクション] ペインで、もう一度 [追加...] をクリックします。[アプリケーション設定の追加] ウィンドウで、[名前:] の下には UnbalancedClusterLoadBalancerCpuWeight を、[値:] の下には 5 を入力します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- 右側の [アクション] ペインで、もう一度 [追加...] をクリックします。[アプリケーション設定の追加] ウィンドウで、[名前:] の下には UnbalancedClusterLoadBalancerRamWeight を、[値:] の下には 3 を入力します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- 右側の [アクション] ペインで、もう一度 [追加...] をクリックします。[アプリケーション設定の追加] ウィンドウで、[名前:] の下には UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight を、[値:] の下には 3 を入力します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
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QlikView 管理コンソール で、[システム] メニューに進み、[セットアップ] を選択し、サービスのリストから [QlikView Web Servers] を選択し、[AccessPoint] タブ、[サーバー接続] に進んで、[負荷分散] 項目で [CPU の RAM オーバーロード] オプションを選択して、不均衡クラスター環境のアルゴリズムを利用します。
過去にロードされたドキュメントに重みを付与するよう負荷分散アルゴリズムををカスタマイズする場合、UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight を UnbalancedClusterLoadBalancerCpuWeight と UnbalancedClusterLoadBalancerRamWeight より高い値に設定します。
UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight の値の設定方法については、「負荷分散アルゴリズムのカスタマイズ」を参照してください。
負荷分散アルゴリズムのカスタマイズ
必要に応じて負荷分散アルゴリズムの重みをカスタマイズできます。手順は、クラスターが QlikView Web Service (QVWS) と Microsoft IIS (QV 設定サービス) のどちらを使用しているかによって異なります。
QVWS の負荷分散アルゴリズムをカスタマイズする
インストールで QVWS を使用している場合、QVWebServer.exe.config ファイル (C:\Program Files\QlikView\Server\Web Server) で次の設定を編集します。この手順では、QVS Settings.ini ファイルも変更する必要があります。
- UnbalancedClusterLoadBalancerCpuWeight を 0~10 の値に設定します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、処理能力により重みを付与する必要があることを示します。
- UnbalancedClusterLoadBalancerRamWeight を 0~10 の値に設定します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、RAM パフォーマンスにより重みを付与する必要があることを示します。
- UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight を 0~10 の値に設定します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、QVS クラスター ノードにロードされたドキュメントの数により重みを付与する必要があることを示します。
- ローカル ノードの QVS Settings.ini ファイルに、CPU Affinity 設定がないことを確認してください。デフォルトで、このファイルは C:\ProgramData\QlikTech\QlikViewServer にあります。
次が存在する場合は削除します:MaxCoreMask
MaxCoreMaskHi
MaxCoreMaskGrp1
MaxCoreMaskGrp1Hi
MaxCoreMaskGrp2
MaxCoreMaskGrp2Hi
MaxCoreMaskGrp3
MaxCoreMaskGrp3Hi
- ワーキング セットの下限と上限は、デフォルトでそれぞれ 70 と 90 に設定されています (RAM 使用率 %)。必要に応じて古い設定を削除するか、ローカル ノード QVS Settings.ini ファイルでカスタマイズされたレベルに変更します。
WorkingSetSizeLoPct=nn
WorkingSetSizeHiPct=nn - 関与するすべてのシステムを再起動します。
Microsoft IIS の負荷分散アルゴリズムをカスタマイズする
Microsoft IIS をウェブ サーバーとして使用するインストールの負荷分散アルゴリズムをカスタマイズするには、Internet Information Services (IIS) Manager を使用することにより次の設定を編集します。
- Internet Information Services (IIS) Manager を起動します。
- 左側のナビゲーション メニューで、QlikView サービスをインストールするサイトをクリックします。インストールの設定により、デフォルト ウェブ サイト または別のカスタム サイトです。
- 中央ペインの [ASP.NET] セクションで、[アプリケーション設定] をクリックします。
- UnbalancedClusterLoadBalancerCpuWeight 設定を選択します。右側の [アクション] ペインで、[編集...] をクリックすると、[アプリケーション設定の編集] ウィンドウが開きます。[値:] お下に、0~10 の値を入力します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、処理能力により重みを付与する必要があることを示します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- UnbalancedClusterLoadBalancerRamWeight 設定を選択します。右側の [アクション] ペインで、[編集...] をクリックすると、[アプリケーション設定の編集] ウィンドウが開きます。[値:] お下に、0~10 の値を入力します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、RAM パフォーマンスにより重みを付与する必要があることを示します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- UnbalancedClusterLoadBalancerLoadedDocWeight 設定を選択します。右側の [アクション] ペインで、[編集...] をクリックすると、[アプリケーション設定の編集] ウィンドウが開きます。[値:] お下に、0~10 の値を入力します。高い値は、負荷分散アルゴリズムでどの QVS クラスター ノードを使ってドキュメントを開くかを決定する際に、QVS クラスター ノードにロードされたドキュメントの数により重みを付与する必要があることを示します。[OK] をクリックしてアクションを確認します。
- 関与するすべてのシステムを再起動します。