不均衡 QlikView Publisher クラスタリング
本章では、クラスター化された不均衡な QlikView Distribution Service (QDS) の展開を構築するための要件とオプションについて説明します。既定では、QlikView Distribution Service クラスターにおいてはすべてのノードが CPU、コア、および RAM に関して均等であることが必要です。
クラスターを設定するには QlikView Publisher のライセンスが必要です。QlikView Publisher の詳細については、「QlikView Publisher のクラスタリング」ページを参照してください。
QlikView の負荷分散機能は QlikView Management Console に含まれています。本章では、配布グループを使用してこのコンポーネントを効率化する方法についても取り上げます。
QDS Publisher グループとは?
Publisher グループは QDS クラスターのサブセットです。各 Publisher グループには、一意の名前と、そのグループに含まれる QDS ノード セット (1 つまたは複数) が付与されます。ノードが属する Publisher グループ数に制限はありません (ゼロでも複数でも可能)。
タスクはそれぞれ、Publisher グループのいずれかのグループに割り当てられているか、まったく割り当てられていないかのどちらかです。Publisher グループに割り当てられているタスクは、Dedicated Task (専用タスク) と呼ばれ、そのグループに属するいずれかの QDS ノードのみで実行できます。どの Publisher グループにも割り当てられていないタスクは、Regular Task (通常タスク) と呼ばれ、どの QDS ノードでも実行できます (ただし、特定の条件下にある Publisher グループの QDS では実行できないこともあります)。
この機能をアクティブ化するには、DistributionGroupDefinition.Template のコピーを C:\ProgramData\QlikTech\ManagementService\DistributionGroups に作成し、名前を DistributionGroupDefinition.xml に設定します。QDS クラスター ノードの QMS サービスを手動で再起動してください。
QDS Publisher グループの構成
配布グループは DistributionGroupDefinition.xml ファイルの次の設定を使用して構成できます。
<DistributionGroupDefinition> <QDSSettings> <QDS QDIdentifier = "d033930c-0000-e6ec-1519-f3c628a443ae"> <MaxSimultaneousQvbs>4</MaxSimultaneousQvbs> <MaxSimultaneousReaderQvbs>2</MaxSimultaneousReaderQvbs> <DedicatedQvbs>1</DedicatedQvbs> <RunDedicatedTaskAlone>True</RunDedicatedTaskAlone> <GraceTimeMinutes>30</GraceTimeMinutes> <DistributionGroups> <Group>Group A</Group> <Group>Group B</Group> </DistributionGroups> </QDS> </QDSSettings> </DistributionGroupDefinition>
Publisher グループの各 QDS について次の構成を行う必要があります。
- MaxSimultaneousQvbs - QlikView Batch インスタンスの同時最大数 (既定値は 4)。
- MaxSimultaneousReaderQvbs - QlikView Batch リーダーの同時最大数 (既定値は 20)。
- DedicatedDistributionQvbs - 専用の QlikView Batch インスタンス数 (既定値は 0)。
- RunDedicatedTaskAlone - 専用タスクを単独で実行するか否か (既定値は false)。
- GraceTimeMinutes - RunDedicatedTaskAlone が True に設定されている場合、次の専用タスクが始まるまでの待ち時間として設定されている時間枠に入ると、QDS 内で通常タスクを起動できないことになります (既定値は 0)。
MaxSimultaneousQvbs が 4 で DedicatedQvbs が 2 に設定されている場合に、その時点で実行中の専用タスク数に基づいて起動可能な通常タスクと専用タスクの数を次の表に示します。
実行中の専用タスクの数 | 起動可能な新しい専用タスクの数 | 起動可能な通常タスクの数 |
---|---|---|
0 | 4 | 2 |
1 | 3 | 2 |
2 | 2 | 2 |
3 | 1 | 1 |
4 | 0 | 0 |
RunDedicatedTaskAlone オプションが True に設定されている場合、QVB では専用タスクは常に利用可能となります。MaxSimultaneousQvbs が 4、DedicatedQvbs が 2、そして RunDedicatedTaskAloneが True に設定されている場合に、その時点で実行中の専用タスク数に基づいて起動可能な通常タスクと専用タスクの数を次の表に示します。
実行中の専用タスクの数 | 起動可能な新しい専用タスクの数 | 起動可能な通常タスクの数 |
---|---|---|
0 | 4 | 2 |
1 | 3 | 0 |
2 | 2 | 0 |
3 | 1 | 0 |
4 | 0 | 0 |
タスクの構成
Publisher グループを作成すると機能がアクティブ化され、既存の各タスクは通常タスクとみなされます。タスクを新規作成する場合や既存のタスクを編集する場合は、ソース ドキュメントの [General] (基本設定) タブの [Publisher Groups] (Publisher グループ) ドロップダウン リストを使用します。
このドロップダウン リストにはすべての Publisher グループ名が表示されます。ドキュメントに Publisher グループが割り当てられると、そのドキュメントに関連付けられたタスクはすべて専用タスクとなります。ドキュメントに関連付けられたタスクを通常タスクにするには、[Publisher Groups] (Publisher グループ) ドロップダウン リストから <any> (<任意>) を選択します。通常タスクはどのノードでも実行できます。