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Talend Runtimeのフルインストールの自動移行(推奨)

パッチから取得できない Talend Runtimeの大半のバージョン(7.3.1-R2022-09-RTや8.0.1-R2022-10-RTなど)は、移行ツールを使用すれば自動的に移行できます。このツールは、既存の Talend Runtimeから新しい長期サポートバージョンに、設定とインストール済み機能を自動的に移行します。

始める前に

  • お使いのランタイムバージョンが8.0以降であること。
  • 移行先としたバージョンが8.0.1-R2023-08-RTではないこと。このバージョンに移行する場合は、Talend Runtimeのフルインストールを手動で移行をご覧ください。
  • 推奨されるアプローチはアップグレードパッチの適用であるものの、あまりにも複雑で実行不可能であるため、Qlikからフルインストーラーを受信済みであること。
  • Talend Runtimeの新しいバージョンをインストール済みであること。この新しいバージョンはアップグレード前のバージョンと同じ方法でインストールします。つまり、新バージョンと旧バージョンをサービスとしてインストールするか、両方をスタンドアロンプログラムとして所定のディレクトリーに解凍する必要があります。

このタスクについて

  • この移行はまず非本番環境で行い、出力に旧バージョンの重要なカスタムリソース(特に手動でインストールされたもの)がすべて含まれ、完全に機能することを確認しておきます。
  • 移行ツールはパッチファイル内のmigrationというフォルダーにデフォルトで保存されているので、この記事ではこの場所を使用します。必要であれば他のディレクトリーに保存することもできます。

手順

  1. アップグレードする Talend Runtimeが実行中であることを確認します。
  2. 使用しているオペレーティングシステムとRuntimeのインストール方法に応じて、次のいずれかのコマンド使って移行ツールを実行します。
    • Talend Runtimeがサービスとしてインストールされている場合:
      • Windowsの場合は、移行ディレクトリーでAdministrator権限でPowerShellを起動し、次のコマンドを実行します。
        ./talendRuntimeMigration.ps1 talend-runtime-8.0.1-XXXX talend-runtime-8.0.1-YYYY
        期待される出力の例は次のようになります。
        PS C:\Users\IEUser\Desktop\TalendRuntime\migration> .\talendRuntimeMigration.ps1 talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT talend-runtime-8.0.1-R2022-10-RT
        2023-01-19 22:17:19.651 Exporting data from current  Talend Runtime
        2023-01-19 22:17:44.666 Copying exported data to the new  Talend Runtime
        2023-01-19 22:17:44.995 Stopping current  Talend Runtime
        WARNING: Waiting for service ' Talend Runtime 8.0.1-R2022-07-RT (talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT)' to stop...
        WARNING: Waiting for service ' Talend Runtime 8.0.1-R2022-07-RT (talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT)' to stop...
        WARNING: Waiting for service ' Talend Runtime 8.0.1-R2022-07-RT (talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT)' to stop...
        WARNING: Waiting for service ' Talend Runtime 8.0.1-R2022-07-RT (talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT)' to stop...
        WARNING: Waiting for service ' Talend Runtime 8.0.1-R2022-07-RT (talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT)' to stop...
        2023-01-19 22:17:57.620 Starting new  Talend Runtime
        2023-01-19 22:18:22.073 Importing data into the new  Talend Runtime
        2023-01-19 22:18:23.088 Migration completed successful
      • Linuxの場合は、次のコマンドを実行します。
        ./talendRuntimeMigration.sh talend-runtime-8.0.1-XXXX talend-runtime-8.0.1-YYYY
        期待される出力の例は次のようになります。
        root@talend-VirtualBox:/home/talend/Downloads/migration# ./talendRuntimeMigration.sh talend-runtime-8.0.1-R2022-07-RT talend-runtime-8.0.1-R2022-10-RT
        2023-01-23 15:51:27.464 Exporting data from current  Talend Runtime
        2023-01-23 15:51:29.472 Copying exported data to the new  Talend Runtime
        2023-01-23 15:51:29.475 Stopping current  Talend Runtime
        2023-01-23 15:51:57.709 Starting new  Talend Runtime
        2023-01-23 15:52:14.405 Importing data into the new  Talend Runtime
        2023-01-23 15:52:16.425 Migration completed successfully
    • Talend Runtimeが手動(つまりスタンドアロンモード)でインストールされている場合:
      • Windowsの場合は、次のコマンドを実行します。
        ./talendRuntimeMigration.ps1 "path_to_current_karaf"  "path_to_new_karaf"
      • Linuxの場合は、次のコマンドを実行します。
        ./talendRuntimeMigration.sh "path_to_current_karaf"  "path_to_new_karaf"
    移行ツールのスクリプトは次のステップをオーケストレーションします。
    • エクスポートバンドルをインストール
    • 現在の Talend Runtimeを停止
    • 新しい Talend Runtimeを開始
    • インポートバンドルをインストール
トラブルシューティング: 移行中または移行後に問題が発生した場合は、次のステップを試してください。
  • Talend Runtimeの両バージョンのlog/tesb.logにあるエラーログを確認します。

    Windowsでは、スクリプト行の前にあるPowerShellに$DebugPreference = 'Continue'を追加すれば、特定のデバッギングログを生成できます。

  • 移行中にエラーが発生した場合は、以下の手順でロールバックします。
    1. 新しい Talend Runtimeエンジンを停止します。
    2. 古いエンジンを開始します。
移行を再開する時は、次の操作を行います。
  1. Talend Runtimeの古いインスタンスと新しいインスタンスを停止します。
  2. Talend Runtimeの新しいバージョンをいちど削除して再インストールします。
  3. log/tesb.logファイルをクリアします。
  4. Talend Runtimeの古いインスタンスを再起動し、上記の説明に従って移行スクリプトを実行します。

次のタスク

ツールによって移行された設定のリストを移行される設定で確認し、残っている項目を手動で移行します。次に、新しい Talend Runtimeをテストし、正しく動作することを確認します。そして上記の手順を繰り返し、本番環境用に Talend Runtimeを移行します。最後に、該当するパッチノートに記載されている手順に従って、この新しいインストールに最新のパッチを適用します。

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