ドキュメント、データ、タスク
ユーザー ドキュメント
ユーザー ドキュメントとは、QlikView Server (QVS) にあり、エンド ユーザーがアクセスして閲覧する文書です。ユーザー ドキュメントを完全に識別するには、QVS サーバー/クラスターおよびサーバーへの相対パスが必要です。実質的に、ユーザー ドキュメントは次の 3 つのファイルで構成されています。
- QlikView ドキュメント ファイル (.qvf または .qvw)。データとレイアウトが含まれます。
- .META ファイル。内容は次の通りです。
- AccessPoint 属性
- 事前ロード オプション
- 許可 (Document Metadata Service (DMS) モードのみ)
- 共有ファイル (.Shared または .TShared、以下を参照)
ユーザー ドキュメントへのアクセスは、QlikView Server が管理します。
共有ファイル
ユーザーは次のようないくつかのオブジェクトで QlikView Server を通して共有やコラボレーションを行うことができます。
- ブックマーク
- チャートを含むシート オブジェクト
- レポート
- ノート
これらのオブジェクトは、アクセスの方法や場所に関わらず、認証ユーザーが利用できるユーザー オブジェクトとして定義する、または、QlikView Server を通してドキュメントのすべてのユーザーが利用できる共有オブジェクトとして定義することができます。
オブジェクトは QlikView マネージメント コンソール (QMC) を使って設定および管理されます。
QVS でサーバー オブジェクトが有効になり、QVS オブジェクト設定のいずれかのチェック ボックスがオンに設定され、ドキュメントが QVS 上で開かれると、専用のデータベース ファイルが作成され、QlikView ドキュメントと同じ場所に保存されます。ファイルは QlikView ドキュメントと同じ名前になりますが、共有ファイルの拡張子 (.Shared または .TShared) が付けられます。
- QlikView ドキュメント:Presidents.qvw
- QVS 共有ファイル:Presidents.qvw.TShared
QlikView ドキュメントの名前が変更されている場合には、QVS でそのドキュメントを開く前に、ドキュメント名を一致させるために必ず手動で共有ファイルの名前を更新しておく必要があります。これによって、ドキュメントに付随する共有オブジェクトを維持できます。
サーバー オブジェクトやレポート、ブックマーク、入力項目データの更新中は、ファイルは排他的にロックされています。選択を行ったり、単にオブジェクトをアクティブにしている場合は、ファイルがロックされることはなく、多数のサーバーから同時にファイルを読み取ることができます。部分的にロックすることも可能なので、ファイルの異なるセクションをクラスター内の別のサーバーから同時に更新することもできます。
サーバーからドキュメントを開いた際に一度読み込まれたファイルは、変更が生じるまで再度読み込まれることはありません。セッションはどれも、その共有ファイルの同一の内部コピーを共有します (つまり、セッションを開く場合にディスクからファイルを読み込む必要がありません)。
サーバー オブジェクトは QMC で [ドキュメント (Documents)] > [ユーザー ドキュメント (User Documents)] > [サーバー (Server)] > [サーバー オブジェクト (Server Objects)] タブの順で選択して、管理できます (例: 所有権の変更や削除)。
ソース データ
ソース データは QlikView ドキュメント ファイルにデータを投入するために使用される外部データです。ソース データはリロード中に QlikView ドキュメント ファイルに次のいずれかの方法でロードされます。
- QlikView Distribution Service を介してロード
- Reload Engine を介してロード
- 開発者が手動でロード
QlikView ドキュメント ファイルがロードされたら、エンド ユーザーはソース データにアクセスするのではなく、QVS から QlikView ドキュメントを使用できます。
[Source Documents] (ソース ドキュメント)
ソース ドキュメントは、Publisher ライセンスがある場合に限り利用できます。ソース ドキュメントの大半は開発者から提供されるもので、QlikView Distribution Service が配信プロセスの一部として作成したドキュメントもあります。QlikView Data (QVD) ファイルもまた、配信の中間処理の一部として作成されます。QVD ファイルは、QlikView による読み取り時間が最適化されるようデータ テーブル形式で保存されます。
ソース ドキュメントへのアクセスは、NTFS が管理します。
タスク
タスクは多用な操作を実行するために使用され、任意のパターンで連結されています。タスクを説明するには、まずソース ドキュメントをユーザードキュメントに変換するところから始めます。
ソース ドキュメントをユーザードキュメントに変換する
ひとつのソース ドキュメントを変換して複数のユーザー ドキュメントを作成することができます。
ソース
タスクは常にソース ドキュメントと連結しているため、ソースが提供されます。
レイアウト
ソース ドキュメントにはレイアウトが含まれており、ユーザー ドキュメントにそのままコピーされます。サーバー側のレイアウトはユーザー ドキュメントと関連付けられており、これもまた変更できません。
リロード
次のデータ操作が可能です。
- ドキュメントに保存された状態での使用 (リロードなし)
- ソースから部分的にリロード (スクリプト準備が必要)
- ソースから完全にリロード、古いデータは削除
- 「Script Parameters」の使用に関連するリロード (スクリプト準備が必要)
サイズ縮小や分割
リロードされたドキュメントはサイズ縮小や分割ができます。つまり、サイズの小さな 1 つのドキュメントに縮小する (単純な縮小)、もしくは複数の小さなドキュメントに分割する (ループと分割) の両方が可能です。
サイズ縮小や分割は、QMC で直接あるいはブックマークを使って選択を行い、実行します。
配信
配信には QlikView Publisher ライセンスが必要です。
配信先は次のように定義します。
- QlikView Server のユーザー リストとフォルダ
- ファイル システムのユーザー リストとフォルダ
- ユーザー リスト (メール アドレスなどが一般的)
情報 (Information)
情報は、サーバーへの配信の一部としてドキュメントに関連付けることができます。ドキュメントを別のロケーションに配信したとしても、情報は配信されません。情報は QlikView AccessPoint が使用します。
ドキュメントに関連付けられる情報は次の通りです。
- 説明
- カテゴリ
- 任意の名前と値
サーバーの設定
ドキュメントに対する設定はサーバーに配信されます。ドキュメントを別のロケーションに配信したとしても、設定は配信されません。設定は QlikView Server で行います。
サーバーによる許可は次の通りです (すべてのサーバー)
- サーバー オブジェクトを作成するユーザーの許可
- ドキュメントをダウンロードするユーザーの許可
- ドキュメントの印刷および Microsoft Excel へのエクスポートを行うユーザーの許可
QlikView AccessPoint による設定は次の通りです (すべてのサーバー)
- QlikView プラグイン推奨
- モバイル クライアント推奨
- AJAX クライアント推奨
サーバーによる操作は次の通りです (すべてのサーバー)
- 監査ログ
- オープン セッションの最大化
- ドキュメントのタイムアウト
- セッションのタイムアウト
利用設定 (サーバーごと)
- なし
- オンデマンド
- 事前ロード