アップグレードの計画
アップグレードを成功させるには、いくつかの計画が必要です。アップグレードする前に、アップグレード パスを知っておく必要があります。つまり、現在使用しているバージョンとアップグレードするバージョンを知っている必要があります。また、展開に関するその他の情報を収集する必要があります。詳細については、このガイドで説明しています。
アップグレード パスの計画
すべてのバージョンに、Qlik Sense Enterprise の最新バージョンまたは新しいバージョンへの直接のアップグレード パスがあるわけではありません。バージョン間の大きな変更がいつ導入されるかを判断するためのガイドとしてリリース ノートを使用することをお勧めします。 Qlik Sense Enterprise の目的のバージョンにアップグレードする前に、依存関係を取得するために中間バージョンにアップグレードする必要がある場合があります。
バージョンをスキップする場合の Qlik Sense Enterprise アップグレード パス
古いバージョンに関する考慮事項
一部の Qlik Sense Enterprise バージョンでは、大幅な変更が導入されました。次のテーブルに、アップグレード時に考慮する必要のある主な変更を示します。このリストは、後のバージョンにアップグレードする前に、アップグレードする必要がある可能性のある中間バージョンを決定するのに役立ちます。
バージョン | 考慮事項 |
---|---|
Qlik Sense 3.1 SR1 以前 | それ以降のバージョンにアップグレードする前に、June 2017 にアップグレードする必要があります。 |
Qlik Sense June 2017 以降 | 共有持続性モデルのみをサポートします。 |
Qlik Sense September 2017 以降 | インストーラーによる集中ログの構成はサポートしていません。 |
Qlik Sense November 2017 以降 | ソフト削除レコードをサポートしていません。 |
Qlik Sense February 2020 以降 | NodeJS のバージョンを変更しました。June 2019 以前のバージョンで生成された証明書を再作成する必要があります。 |
Qlik Sense February 2021 以降 | .NET framework 4.8 以降のみをサポートします。最初に November 2020 にアップグレードする必要があります。このバージョンには Visual C ++ 2019 配布可能パッケージも必要です。 |
Qlik Sense February 2022 以降 | 集中ログをサポートしていません。 |
Qlik Sense August 2022 以降 |
アップグレードすると PostgreSQL 9.6 はサポートされません。ただし、Qlik Sense のアップグレード時に PostgreSQL 9.6 がローカルにインストールされている場合は、サポートされなくなっても、アップグレード後も引き続き使用されます。 PostgreSQL 12.5 にアップグレードする最も簡単な方法は、データベースが Qlik Sense によってインストールされている場合、データベースを 9.6 から 12.5 にアップグレードする Qlik PostgreSQL インストーラーを使用することです。他のバージョンの PostgreSQL は手動でインストールする必要があります。 Qlik Sense をアップグレードするときに PostgreSQL 12.5 がローカルにインストールされている場合、データベースはアップグレード後も使用されます。 他のバージョンのデータベースについては、インストールされているバージョンがアップグレード後も引き続き使用されます。 |
マルチノード展開に関する考慮事項
シングル ノート サイトは、マルチノード サイトよりもアップグレードが簡単です。サイトに複数のノードがある場合は、各ノードを個別にアップグレードする必要があります。
-
マルチノード サイトの各ノードは、同じバージョンの Qlik Sense を実行する必要があります。
-
最初に中央ノードをアップグレードする必要があります。
-
アップグレードするときは、すべてのノードがオフラインになっている必要があります。
-
アップグレードには、元のインストールで行ったのと同じログイン アカウントを使用します。別のログイン アカウントを使用すると、ノードはノード上で証明書を見つけることができません。
ログに関する考慮事項
Qlik Sense February 2022 以降、集中ログはサポートされなくなりました。基本情報とログの場所については、ログ を参照してください。
カスタム構成に関する考慮事項
現在の展開にカスタム構成ファイルが含まれている場合、それらはアップグレード プロセス中に保持されます。[アップグレードの準備完了] ダイアログで、[現在のサービス設定を維持する] オプションがデフォルトで選択されています。カスタム構成ファイルを保持しない場合は、選択を解除します。
次のファイルは、アップグレード中にデフォルトで保持されます。
-
%ProgramFiles%\Qlik\Sense\Repository\Repository.exe.config
-
%ProgramFiles%\Qlik\Sense\Proxy\Proxy.exe.config
-
%ProgramFiles%\Qlik\Sense\Scheduler\Scheduler.exe.config
-
%ProgramFiles%\Qlik\Sense\ServiceDispatcher\services.conf
アプリに関する考慮事項
Qlik Sense のアップグレードを行う際は、バージョン間の互換性を確保するために既存のアプリをすべて移行する必要があります。 エンジン バージョン 12.0 以降のアプリについては、ハブで起動すれば迅速に移行できます。QMC の [アプリ概要] ページでは、手動移で行する必要があるアプリがある場合はそれを確認できます。手動で移行が必要なアプリは、[バージョン] 列に一覧表示され、[要移行] というラベルが付いています。手動で移行を実行するには、[Migrate] (移行する) ボタンをクリックします。
Qlik Sense Repository Database に関する考慮事項
Qlik Sense の以前のバージョンでは、Qlik Sense Repository Database は現在サポートされていない PostgreSQL バージョン 9.6 を使用していました。アップグレード時に PostgreSQL バージョン 9.6 がインストールされている場合は、サポートされなくなっても、そのバージョンがアップグレード後も引き続き使用されます。
PostgreSQL 12.5 にアップグレードする最も簡単な方法は、データベースが Qlik Sense によってインストールされている場合、データベースを 9.6 から 12.5 にアップグレードする Qlik PostgreSQL インストーラーを使用することです。他のバージョンの PostgreSQL は手動でインストールする必要があります。
Qlik Sense をアップグレードするときに PostgreSQL 12.5 がローカルにインストールされている場合、データベースはアップグレード後も使用されます。
他のバージョンのデータベースについては、インストールされているバージョンがアップグレード後も引き続き使用されます。
すべてのデータと設定が新しいバージョンに移行されます。ただし、PostgreSQL インストールのカスタム構成がある場合は、アップグレード後に再作成する必要があります。
Qlik Sense Repository Database のアップグレードに関して注意すべきその他の重要な点は次のとおりです。
-
Qlik Sense June 2017 以降に含まれている PostgreSQL のバージョンには、pgAdmin ツールは含まれていません。PostgreSQL データベースの手動インストールの詳細は、PostgreSQL のインストールと構成 を参照してください。
-
Qlik Sense インストーラーでは、PostgreSQL への接続を確立する際に SSL 暗号化を使用できません。SSL 暗号化を有効にすると、インストールはすでにインストールされている PostgreSQL データベースを認識せず、その結果インストールを完了できません。インストールまたはアップグレード時に SSL を一時的に無効にする必要があります。