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ダイナミック ビューによるデータの管理

ダイナミック ビューにより、ユーザーは参照したい分析ソースと、ビジュアライゼーションでデータを更新する時期の両方を直接コントロールできます。

ダイナミック ビューにより、選択を決定するとともに動的に更新される、チャート内の大型データ セットの関連するサブセットをクエリしたり、表示したりできるようになります。これにより、大量のデータまたはデータが急速に変化するシナリオにおける最新のビジュアライゼーションが可能になります。

ダイナミック ビューの概要

ダイナミック ビューで、ベース アプリを別のアプリに接続できます。そうするとベース アプリで、接続したアプリからのマスター ビジュアライゼーションの使用が可能です。これによりアプリ作成者は、テンプレート アプリからのマスター ビジュアライゼーションをその他のアプリでダイナミック チャートとして使用できるようになります。ベース アプリに追加できるダイナミック ビューの数に制限はありません。

ダイナミック ビューとダイナミック チャートによるシート ビュー

4 つのダイナミック チャートを表示するダイナミック ビューを備えたシート

ダイナミック ビューは、次の 3 つの主要なコンポーネントを基にしています。

  • ダイナミック ビュー: テンプレート アプリに接続するベース アプリに追加されたメカニズムで、アプリ作成者は、テンプレート アプリからのマスター ビジュアライゼーションをベース アプリに追加できるようになります。
  • ダイナミック ビューのテンプレート アプリ:  クラウド データベースなどのデータ ソースへの接続が含まれる Qlik Sense アプリです。
  • ダイナミック チャート:  ダイナミック ビューのテンプレート アプリにあるマスター ビジュアライゼーションで、ベース アプリに追加したり、ユーザにより手動で更新したりできます。

テンプレート アプリとベース アプリで同じデータを使用する必要はありません。顧客の購入データ セットがある場合、気象データを含むテンプレート アプリをダイナミック ビューに追加して、相関性を調べることができます。

ベース アプリの値を使用して、テンプレート アプリのソースからクエリされたデータをフィルターできる場合、テンプレート アプリのスクリプトでバインド数式を使用できます。これによりダイナミック ビューは、テンプレート アプリのデータ ソースからのベース アプリにある選択に、特に関連のあるデータのサブセットのみをクエリできるようになります。例えば、ベース アプリの SalesDate という項目を、テンプレートアプリの DailyTemperatureReadingDate という項目にバインドすることができます。

このサブセット機能は、ベース アプリが集計データを含んでおり、ダイナミック ビューのデータは同じソースではあるものの、ベース アプリのデータよりも粒度が細かい (例: ベース アプリには月次の売上高と製品のブランドが含まれ、テンプレート アプリには日次の売上高と製品名が含まれる) 場合に有用です。テンプレート アプリへのバインド数式の追加に関する詳細については、「On-demand テンプレート アプリのバインディング数式」を参照してください。

ダイナミック ビューでは、あらゆる種類のデータが使用できます。ダイナミック ビューは、大量のデータまたはデータが急速に変化するシナリオの取り扱いといった、データベースでデータ集計を実行したほうが良い場合に特に有用です。これは、データ ソースからのデータ転送の遅延を避けるのに役立ちます。

ダイナミック ビューは、[アセット] パネルからアクセスできます。ダイナミック ビューは、QMC の管理者により有効化できます。ダイナミック ビューの有効化については、「On-Demand アプリの管理」を参照してください。

ダイナミック ビューは、On-demand アプリの生成と類似しています。両方とも On-demand データを提供するためにテンプレート アプリを使用しますが、ダイナミック ビューでは、On-demand アプリ全体を生成するのではなく、シート内で個別のチャートが使用できるようにします。On-demand アプリも使用している場合は、On-demand テンプレート アプリを使用してダイナミック ビューを作成できます。On-demand アプリ生成の詳細については、「On-demand アプリによるビッグ データの管理」を参照してください。

ダイナミック ビュー

ダイナミック ビューを作成する際、テンプレート アプリを選択し、オプションとして行を制限する数式を適用してダイナミック ビューがアクセスするデータ量を管理します。ダイナミック ビューが作成された後、シートにテンプレート アプリからのマスター ビジュアライゼーションを追加できます。

複数のダイナミック ビューで、同一のテンプレート アプリを使用できます。各ダイナミック ビューは、個別に更新されます。ダイナミック ビューのテンプレート アプリ スクリプトでバインド数式が使用されている場合、そのテンプレート アプリを使用する各ダイナミック ビューにどのデータをロードするかをベース アプリ内の選択によりコントロールできます。たとえば、同一のテンプレート アプリを使用する 2 つのダイナミック ビューがあるとします。そして、ベース アプリの SaledDate から 2018 年 1 月 1 日を選択し、一方のダイナミック ビューを更新します。それから選択を 2019 年 1 月 1 日へと変更し、もう一方のダイナミック ビューを更新すると、ダイナミック チャートを比較できます。

ユーザーがダイナミック ビューを含むアプリにアクセスすると、On-demand アプリが [作業] に追加されます。このアプリには、現在のデータを含むダイナミック ビュー テンプレート アプリが含まれており、基本アプリにダイナミック ビューを設定するために使用されます。ダイナミック ビューが更新されるたびに、新しいバージョンに置き換えられます。ユーザーがダイナミック ビュー テンプレート アプリの所有者でない場合、ロード スクリプトは削除されます。これらのアプリは、最後の更新から 24 時間後に削除されます。

ダイナミック ビューの作成と編集については「ダイナミック ビューによるデータの管理」を参照してください。

ダイナミック ビューの使用については、「ダイナミック ビューとダイナミック チャートの使用」を参照してください。

ダイナミック ビューのテンプレート アプリ

ダイナミック ビューのテンプレート アプリは、データとマスター ビジュアライゼーションを供給するために使用される Qlik Sense アプリです。

ダイナミック ビューのテンプレートには、ベース アプリ内の選択に基づくデータ ソース上でクエリを作成するために使用する、バインディング数式を含んだロード スクリプトをもたせることできます。バインディング数式は通常、Qlik Sense ロード スクリプトを書いた経験のあるユーザーによって作成されます。テンプレート アプリには、ダイナミック チャートのアクティベーション中に供給される入力パラメーターに基づいた、クエリのフィルター条件をもたせることができます。

ダイナミック ビューのテンプレート アプリのデータ モデルが完了すると、マスター ビジュアライゼーションにテンプレート アプリを追加できます。こうしたマスター ビジュアライゼーションは、ダイナミック ビューを経由してアクセスしたり、他のアプリでダイナミック チャートとして追加したりできます。

テンプレート アプリの作成については、「On-demand テンプレート アプリの作成」を参照してください。

ダイナミック チャート

ダイナミック チャートは、ダイナミック ビューのテンプレート アプリのマスター チャートから抽出されます。ダイナミック チャートは、ダイナミック ビューを使用して他のアプリのシートに追加できます。他の Qlik Sense チャートと異なり、ユーザーはチャートの更新オプションを使用して、ダイナミック ビューのソース データを更新するタイミングをコントロールできます。ダイナミック ビューのデータがバインド数式によりコントロールされている場合は、Qlik Sense がベース アプリの選択ステートを追跡します。ベース アプリの選択ステートが変更されるたびに、ダイナミック ビューのバインド項目の新しい値のセットは、ビューの前回更新時に使用された値と合致しなくなるため、ダイナミック ビューの各チャートには古いデータを意味するアイコンが表示されます。

ダイナミック チャートの使用については、「ダイナミック ビューとダイナミック チャートの使用」を参照してください。

ダイナミック ビューの制限

ダイナミック ビューには、次の制限があります。

  • ストーリーは、ダイナミック ビューに非対応です。ダイナミック チャートのスナップショットはストーリーに追加できますが、ダイナミック チャートでソースに移動することはできません。
  • Qlik NPrinting は、ダイナミック ビューに非対応です。
  • ダイナミック ビューは、ダッシュボードとビジュアライゼーションのバンドル拡張に対応しています。その他の拡張は非対応です。
  • アプリの所有権でダイナミック ビューの所有権が変更されることはありません。
  • 管理スペースにあるアプリ内に、ダイナミック ビューを作成することはできません。
  • Qlik Sense Desktop では、ダイナミック ビューが非対応です。
  • 動的チャートをコンテナに配置することはできません。
  • Trellis コンテナおよびコンテナは、動的ビューのマスター チャートとしてサポートされていません。
  • ダイナミック ビューは、匿名ユーザーではサポートされていません。

ストリームとダイナミック ビュー

アクセスできる任意のアプリに対してダイナミック ビューを作成できます。ストリームで公開されているアプリと [作業] で未公開のアプリに対してダイナミック ビューを作成できます。また、アクセスできるストリーム内の他のユーザーが所有する公開アプリに対してダイナミック ビューを作成できます。

ダイナミック ビューを持つアプリにアクセスできるユーザーは、テンプレート アプリにアクセスできない場合でも、ダイナミック ビューを使用できます。

公開されたアプリにダイナミック ビューを追加することはできません。アプリを複製して再公開し、新しいダイナミック ビューを追加できます。

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