set 分析および set 数式

set 分析を使用すると、現在の選択で定義された通常のセットとは異なるデータ値のセット (またはグループ) を定義できます。

通常、選択を行う場合、SumMaxMinAvgCount などの集計関数が選択した範囲 (現在の選択) に対して集計を行います。選択によって、集計するデータ・セットが自動的に定義されます。set 分析を使用すると、現在の選択に関係なくグループを定義できます。たとえば、現在の選択に関係なく、ある商品の全地域での市場シェアなど特定の値を表示する場合に便利です。

set 分析は、ベストセラー商品をあまり売れていない商品と比較したり、今年と昨年で比較する場合など、さまざまな比較を行うときにも役立ちます。

フィルター パネルで 2010 年を選択することによってアプリでの作業を開始する例を考えてみましょう。集計はその選択に基づき、ビジュアライゼーションにはその年の値のみをが表示されます。新しい選択を行うと、それに従ってビジュアライゼーションが更新されます。集計は、現在の選択によって定義されたレコード セットに対して行われます。set 分析を使用すると、関心のあるセットを定義することが可能で、選択に依存しません。

set 数式の作成

set 分析の例の別の部分を見る前に、set 数式と set 分析には次の違いがあります。

項目値のセットを定義する作業は「set 数式の定義」と呼ばれていますが、set 数式を使用してデータを分析する作業は「set 分析」と呼ばれています。そのため、この選択の残りの部分では set 数式とそのコンポーネントに焦点を当てます。

set 分析の例: sum( {$<Year={2009}>} Sales ){$<Year={2009}>} は set 数式です。

set 数式には次の 2 つの一般的な構文ルールがあります。

  • set 数式は、集計関数で使用される必要があります。この例では、集計関数は sum(Sales) です。
  • set 数式は、波括弧 {} で囲む必要があります。この例では、set 数式は {$<Year={2009}>} です。

set 数式には、次の部分の組み合わせが含まれます。

  • 識別子1 つ以上の識別子が set 数式と残りの数式で評価されるものの関係を定義します。単純な set 数式は、ドル記号 {$} など、現在の選択のすべてのレコードを意味する 1 つの識別子で構成されます。
  • 演算子識別子が 2 つ以上ある場合は、たとえば、識別子によって表されるデータ セットをどのように組み合わせてサブセットやスーパーセットを作成するのかを指定することによって、演算子を使用してデータ セットを絞り込みます。
  • 修飾子修飾子を set 数式に追加して選択を変更できます。修飾子は、単一で使用するか、識別子を変更してデータ セットをフィルタするために使用できます。

Examples:  

Example 1:  

{$<Year={2009}>}

この set 数式には、識別子 $ と修飾子 <Year={2009>} が含まれます。この例に演算子は含まれていません。この set 数式は「2009 年に属する現在の選択のすべてのレコード」と解釈されます。

Example 2:  

Sum({$<Year={2009}>+1<Country={'Sweden'}>} Sales)

この set 数式には、識別子 $ および 1、演算子 +、修飾子 <Year={2009}> および <Country={'Sweden'}> が含まれます。

この set 数式は、現在の選択に関連する 2009 年の売上を合計し、すべての年度で国 Sweden に関連するすべてのデータセットを追加するよう設計されています。

注: Set 数式は、ビジュアライゼーションの数式にのみ使用可能で、スクリプト式には使用できません。

識別子、演算子、および修飾子については、次のサブセクションで詳しく説明します。

識別子

識別子は、set 数式と評価対象の項目値または数式との関係を定義します。

この例の sum( {$<Year={2009}>} Sales ) では、識別子はドル記号 $ です。これは、評価されるレコード セットが現在の選択のすべてのレコードで構成されていることを意味します。このセットは、set 数式の修飾子部分でさらにフィルタリングされます。より複雑な set 数式では、演算子を使用して 2 つの識別子を組み合せることができます。

このテーブルには、いくつかの一般的な識別子が表示されています。

識別子
識別子 説明
1 行われた選択に関係なく、アプリケーションに含まれるすべてのレコード セットを表しています。
$ 現在選択されているレコードを表しています。set 数式 {$} は、set 数式を提示していない状態と同様です。
$1 以前の選択を表しています。$2 は以前の 1 つを除く選択を表し、以下同様に表します。
$_1 次 (将来) の選択を表しています。$_2 は次の 1 つを除く選択を表し、以下同様に表します。
BM01 任意のブックマーク ID またはブックマーク名を使用できます。
MyAltState ステート名ごとに代替ステートで行った選択を参照できます。

このテーブルには、異なる識別子を含むいくつかの例が表示されています。

異なる識別子を含む例
結果
sum ({1} Sales) 選択を無視して、アプリケーションの sales の合計が軸ごとに返されます。

sum ({$} Sales)

現在の選択の sales が返されます (sum(Sales) と同様)。

sum ({$1} Sales)

前の選択の sales が返されます。

sum ({BM01} Sales)

BM01 という名前のブックマークの sales が返されます。

演算子

演算子は、データ セットの一部または全体を包含、除外、または交差するために使用されます。すべての演算子はオペランドとして set を使用し、結果として set を返します。

このテーブルには、set 数式で使用できる演算子が表示されています。

演算子
演算子 説明
+ Union。この二項演算子は、2 つの SET オペランドのいずれかに属するレコードを含むセットを返します。
- Exclusion。この二項演算子は、2 つのうち最初の SET オペランドにのみ属するレコードを含むセットを返します。また、単項演算子として使用する場合は、補集合を返します。
* Intersection。この二項演算子は、2 つの SET オペランドの両方に属するレコードを含むセットを返します。
/ 対称差演算子 (XOR)。この二項演算子は、2 つの SET オペランドのどちらかに属している (両方には属していない) レコードを含むセットを返します。

このテーブルには、演算子を含むいくつかの例が表示されています。

演算子の例
結果
sum( {1-$} Sales ) 選択によって除外された、あらゆる sales を返します。
sum( {$*BM01} Sales ) 選択とブックマーク BM01 の共有部分における sales を返します。
sum( {-($+BM01)} Sales )

選択とブックマーク BM01 によって除外された sales を返します。

Sum({$<Year={2009}>+1<Country={'Sweden'}>} Sales) 現在の選択に関連する 2009 年の売上を返し、すべての年で国 Sweden に関連するデータセット全体を追加します。

修飾子

修飾子は、選択に追加または変更を行う場合に使用されます。そのような修飾子は、set 数式で使用できます。修飾子は 1 つ以上の項目名で構成され、それぞれの後には項目で行うことのできる 1 つ以上の選択が続きます。修飾子は山括弧 <> で囲みます。

set 修飾子は、以前の set 識別子の選択を修飾します。set 識別子を参照していない場合、現在の選択のステートは黙示的となります。

このテーブルには、修飾子を含むいくつかの例が表示されています。

修飾子
結果
sum({$<OrderDate = DeliveryDate>} Sales) OrderDate = DeliveryDate の現在の選択の sales が返されます。

sum({1<Region = {US}>} Sales)

現在の選択を無視して、US 地域の sales が返されます。

sum({$<Region = >} Sales)

選択における Region での選択を除いた sales が返されます。

sum({<Region = >} Sales)

上記の例と同じ値が返されます。set 修飾子が省略されている場合は $ と見なされます。

sum({$<Year={2000}, Region={“U*”}>} Sales) 現在の選択条件での sales が返されますが、YearRegion で新たな選択が行われます。

set 修飾子 を参照して、修飾子の詳細な説明とより複雑な set 分析での使用方法をご確認下さい。